「既存顧客を大切にしろ!」という刷り込み

既存顧客を大切にしろ!

そんなこと、今更聞くまでもなく
言われてきていると思いますが、

そういう「人のご縁を大切にしましょう」
みたいな価値観のせいで

既存顧客を大切にした方が
「いつでもビジネスが発展するぞ!」と
勘違いをしている方が多いです。

特に日本人のメンタリティには、
「袖すりあうのも多生の縁」という感覚があるので、
疑問を持たずに受け入れやすいですしね。

結論から言うと、
ビジネスが発展するかに関しては、

どんなビジネスをしているか。によります。

MITビジネススクール機関誌の
MIT Sloan Management Reviewに掲載された論文

“Should You Punish or Reward Current Customers?”
「既存顧客をぞんざいに扱うか、それとも報いるべきか?」
でも取り上げられたテーマですが

この問題を考える際は、
2つの軸で思考してもらいたい。

第一の軸:価値の集中度

一つは、
顧客一人一人がもたらす価値
➡➡価値の集中度

つまり、換言すると、
上位20%の優良顧客が、売上げの何%を占めているか。

上位20%の優良顧客が、売上げの80%を占めていれば
価値の集中度は高いし、

売上げの30%くらいなら、価値の集中度は低いです。

例えば、
小売店鋪では一般顧客の16倍、
レストランでは13倍もの金額を利用することが、

アメリカンエクスプレスの調査でわかっています。

こういう業態では、
価値の集中度が高いと言えます。

第二の軸:購買の適応性

もう一つの軸は、
顧客が、状況によって、購入する事業者を変えやすいか。
➡➡購買の適応性

例えば、
弊社のメンバーは、通勤途中に
早朝からやっている八百屋で
バナナを買ってくるのが日課らしいのですが、

これが、会社の近くに24時間のスーパーができたら
きっと乗り換えることでしょう。

このように、
利便性や嗜好によって、
購買先を変更しやすいかどうかということです。

逆に、MNP(ナンバーポータビリティ)以前の
携帯キャリアは、乗り換えしにくかったですね。

この2つの軸。

価値の集中度×購買の適応性

これが、両方高い時、
つまり

上位顧客に売上げが集中していて、
かつ、
乗り換えがしやすいビジネス。

の場合「のみ」、
既存顧客へ手厚くしていくことが望ましいです。

写真 2014-12-16 5 30 42

↑私が、いつもメモを取っている「マトリクスノート」より。
※字が汚くてすいません。

もう少し、具体例を伝えたいですが、
長くなってきたので、
続きは明日に。

世の中の常識を「鵜呑み」にしていると、
思わぬ失敗をしてしまうというお話でした。

【参考】
MIT Sloan Management Review:“Should You Punish or Reward Current Customers?”
http://sloanreview.mit.edu/article/should-you-punish-or-reward-current-customers-2/

小川晋平 name
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